<留萌管内苫前町>
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「三毛別羆事件跡地」は、道道苫前小平線(道道1049号)の苫前側起点から約19km、道道の事実上の終点にある。この先は遥かに広がる原始林となっている。「事実上の」というのは、この先もかすかに道は続いているのだが、山奥の道なき道といった趣で、普通の車で入れるのはここまで、という意味合いである。※ ↑という印象を初回訪問時に受けたが、実はこの先にも車で入っていくことはできる。ただし1車線の狭い砂利道で、数百メートル先で行き止まり。崖っぷちを急カーブで抜ける危険箇所もあるので興味本位で行かないように…。様子はこのページの写真12以降。 さて、この「三毛別羆事件跡地」とは…。 明治から大正にかけての時代、北海道を開拓した人々は、原始の巨木を切り倒し、木造の小さな小屋に暮らしながら開拓の日々を過ごしていた。そんな村を、ある日突然の悲劇が襲った。 大正4年12月9日、15戸の小さな開拓集落を380kgの巨大な熊が襲った。ここは、そんな開拓当時の悲劇を今に伝える場所である。 留萌方面からは、日本海に沿って延びる国道232号を北上。苫前町上平(うえひら)で国道239号に入る。この交差点には現地への案内看板がある。東へ5km、苫前町古丹別(こたんべつ)の中心部で道道苫前小平線に入る。この道路には「ベア・ロード」の愛称がつけられていて、途中ところどころに看板がある。 市街地を抜け、10kmあまり進んだ三渓(さんけい)にある三渓神社に、羆事件殉難者の慰霊碑があるのが見える。更にしばらく進み、事件跡地まであと5kmの看板を過ぎると、付近の寂しさは一層募ってくる。この先少し行くと人家は全くなくなり、現地の約2km手前では道路の舗装も途切れ砂利道になってしまう。 やがて道路の幅も狭くなり、非常に心細くなってくる。「あと800m」「あと400m」の看板だけが拠り所である。道路は車1台分の幅しかなく、ところどころに待避所が設けられている。道路の上には立ち並ぶ木々の枝が張り出し、覆い被さっている。最後の右カーブを曲がると左側に、三毛別羆事件跡地現地復元史跡が広がる。
史跡の配置(順路順・苫前町発行パンフレットより) |